『フリーターとニート』

小杉礼子他『フリーターとニート』(勁草書房、2005)

(1)ニートを、東北地方の高卒(就労意欲あり、雇用情勢が悪くて就職できず)、大都市圏の高卒以下(就労意欲なし、仕事に関心なし)、大卒(自分探し型、仕事に関心ありすぎ)の3類型に分ける。そのうえで、各々の類型によって対策もかわらざるをえないと主張する。なるほど、そりゃそうだ。それにしても、ニートに対するわがゼミ学生の関心が高いのは、こはいかに。

(2)個人的には、質的インタビューを本にまとめるという作業のモデルとして読む。たった(??というか、!!というか)51人のサンプルを対象とする質的分析が一冊の本になるというのは、性格は異なるが同じような規模のサンプルを対象にして同じような作業をしているものとしては、とても勇気付けられる。ポイントは「類型化」という手続きなのだろうが、類型化の妥当性をどう正当化するかが問題になるだろう。なお、インタビューの使用法については、ちょっとくどい印象が残る。このへんをどう処理すればよいものか。もちろんこれは自分の問題なのだが。