『言語と精神』

ノーム・チョムスキー『言語と精神』(川本茂雄訳、河出書房新社、1996、原著1972)

(1)いわずと知れた生成文法理論の祖チョムスキーの講演録。先日読んだ『チョムスキー入門』が面白かったので、今度は本人に挑戦。

(2)チョムスキーは言語を深層構造と表層構造の2つの層からなるものと考え、このうち深層構造にかかわる言語能力については単純な「インプット(刺激)-->アウトプット(反応)」メカニズムでは捉えられないと主張する。それでは、言語は指示対象から独立した自律的な構造をなすものなのかといえば、そうではない。彼は

正常の人間知能はそれ自身の内部の資力によって知識を獲得する力量を備え、おそらく感覚のデータを用いるのではあるが、さらに進んで、独立の根拠に基づいて開発された概念と原理とにしたがって認知の体系を構築する(26ページ)

と述べ、言語は知能にもとづき、それゆえ一定のルールを備えていると主張する。言語のあり方は、そこにとどまらず、知能なり認知なりのあり方に還元されなければならない、というわけだ。

(3)かくのごとくまとめてみたのだが、これで正しいか否かについては自信がない。もろくも第1ラウンドでノックアウトされたという感じだが、これで終わっては情けない。第2ラウンドを期すことにしよう。