『ゲーム理論と蒟蒻問答』

金子守『ゲーム理論と蒟蒻問答』(日本評論社、2003)

(1)出張中にたちよった博多駅前の紀伊国屋書店で買う。博多も、佐賀も、折尾も、屋外はとにかく暑い。それなのに、というか、そのせいで、というか、屋内に入ると冷房でものすごく寒い。かくも寒暖の差激しき苛酷な環境のなかで読んだため、内容をちゃんと理解したとはとてもいえない。でも、近い将来きちんと読まなければならなくなりそうなので、まずはとりあえず一気読み。

(2)怪しげなタイトルだが、ゲーム論の専門家の手になる「経済哲学」ならぬ「経済学の哲学」の書。ゲーム論と一般均衡論(「市場均衡論」)を比較しつつ、経済学の認識論、前提となる諸概念、あるいは論理構造を論じ、さらにはゲーム論の来るべき研究プログラムを提示する。じつは一般均衡論よりもゲーム論のほうが方法論的集合主義的だとか、「完全競争経済」が論理的にゆきつく先はオーウェル的な監視社会だとか、刺激的な議論がてんこもりの一冊。

(3)なお、この本のキー・センテンスは

森々君、それでいいのだ(154ページ)

と見たが、どうだろうか。