『スミスとマルクスからの道』

宮崎犀一『スミスとマルクスからの道』(公孫樹舎、2005、非売品)
いただきもの。

(1)経済学史家にしてマルクス経済学者の傘寿記念文集。頂きでもしない限り、手に取ることはなかっただろう(非売品だから、あたりまえか)。

(2)ところが、なんと「マルクス帝国主義論はあるか?」という問題設定からギャラハー&ロビンソンに接近してゆくので驚愕。ギャラハー&ロビンソンといえば、毛利健三先生の名著『自由貿易帝国主義』(東京大学出版会、1978)にインパクトを与えたことからもわかるとおり、経済史研究者にもなじみぶかい「自由貿易帝国主義論」の提唱者ではないか。思わぬところに接点があって、だから世の中は面白い。

(3)そうだとすると、「自由貿易帝国主義論」の先に議論を進め、マルクス経済学は「ジェントルマン資本主義論」との間に接点を持ちうるか、などと空想してしまう。ネグり&ハートに接続するよりは、こっちのほうが面白い…と思うのは、多分ぼくだけだろう。