『利己的な遺伝子』その2

リチャード・ドーキンス利己的な遺伝子』(日高敏隆他訳、紀伊国屋書店、1991、原著1976)第5章から第8章

(1)学部演習2回め。第5章はメイナード・スミスの「進化的安定戦略(ESS)」概念の説明で、第6章はウィルソンの「包括適応度」概念の説明。第7章と第8章は第6章の応用問題という感じ。議論の中心になったのは

  • 自由意志の働く余地はないのか

という大問題だが、これは、第11章以降の「ミーム論」や、最近の認知科学の発展をにらみながら、いずれあらためて扱うべきものだろう。

(2)個人的にはESSが面白い。もちろん「混合戦略の均衡」という考え方にハッとさせられたこともあるが、「戦略の均衡、環境の変化、新たな均衡への移行…」というのは、どこかで見たような図式だぞ。さてどこか、というと、ヒックスの比較静学とか、マクロ経済学におけるリアル・ビジネス・サイクル理論とか、といったあたりか。素人なのでほとんど印象でものをいっているだけだが、「ものの見方」が似ている気がするのは気のせいか?