『クーリエ・ジャポン』第2号

クーリエ・ジャポン』第2号(講談社、2005)

(1)先日勝利宣言した『大塚久雄を読みなおす』初稿なれど、もろくも担当編集者さんからダメ出し…無念にも(ウソ)構成の変更にいそしむ毎日。年内はこんな毎日が続く、か? というわけで、まぁあまりクリエイティヴとはいえない仕事をしてるせいか、もともとクリエイティヴでない脳がますます機能低下中。そんななかで手に取った本誌は、「海外主要紙の記事をセレクトして翻訳する」というコンセプトのフランス誌『クーリエ・アンテルナシオナル』の日本版隔週誌。

(2)手にとって感じたのは「おお、これは見たことがあるビジネスモデルだぞよ」。どこで見たんだろうと思って考えてみたら、グーグル。ちなみに、以下はまったくの素人の、それもぜんぜん頭が働いてない状態での思い付きである。

(3)まず、これは便利なツールだ。グーグルがないネット環境が今では考えられなくなったように、うまくすりゃ『クーリエ・ジャポン』がないペーパー版情報環境は考えられなくなるだろう。ぼくも仕事柄『ル・モンド国際版』(もちろんフランス語)を購読してるが、週刊だというのに、ちょっと気を抜くと未読分が机のうえに積みあがる。やっぱり翻訳してくれるのってありがたい…そう思うのは語学力がないぼくだけだろうか。

(4)もうひとつグーグルと共通してるのは、基本的なシステムさえ構築しておけば、あとは他人がコンテンツを提供してくれる、ということだ。グーグルの場合、データ収集とランキングのシステムさえ構築しておけば、あとは全世界のホームページ作者がコンテンツを更新してくれる。『クーリエ・ジャポン』の場合も、記事のセレクト、翻訳権の取得、翻訳者の手配、印刷と販売のシステムさえ構築しておけば、あとは海外主要紙がコンテンツたる記事を提供してくれる。これってなかなかおいしいビジネスモデルだなあ…そう思うのはビジネス素人のぼくだけだろうか。

(5)ただし、雑誌としてみた場合、『クーリエ・ジャポン』は読者層がしぼりこめていない感じがする。大体において、100ページで480円ってのは、ちょっとなあ。紙質を見ても、セレクトされた記事を見ても、広告を見ても、ニュース性重視なのかおしゃれ性重視なのか、いまいち不明。ぼくとしては、ニュース性重視路線にふり、もっとチープな紙質で、ページ数を増やし、日本で報道されないニュースを載せてほしいんだが…でも、これじゃ売れないか。