『公共選択入門』

加藤寛編著『公共選択入門』(勁草書房、2005、初版1983)

(1)「公共選択」と呼ばれる経済学の(といってよいのだろうか)一学派の理論の入門書。「公共選択」といわれてもちんぷんかんぷんであるが、要するに「市場以外の場面における意思決定に経済学的なアプローチを応用する」学派のこと、らしい。

(2)これだけだと心もとないので、第2章「公共選択とはなにか」を見ると、

経済学の一分野としての公共選択の登場の背景には、「経済」それ自体の目的論的解釈から「プロセスとしての経済」の見方への根本的な転換がある。18世紀、経済学を独立の分野として成立させたのは、個々人の間での自発的交換を促す制度的枠組みが望ましい結果を生み出すという発見であった。つまりここでの関心の焦点は、市場プロセスとそのプロセスの制度的枠組みにあった。しかし、この「プロセスとしての経済」の見方は、その後の経済学の展開の中で、市場プロセスにおける個人の選択とは無関係に規定された社会全体としての「資源配分」における効率性を実現する「計算装置」として経済をとらえる目的論的解釈に取って代わられた(28頁)

のだそうだ。ますますちんぷんかんぷんである。先は長い…。