『進化論を拒む人々』

鵜浦裕『進化論を拒む人々』(勁草書房、1998)

(1)学部ゼミの冬学期は進化生物学を勉強してきたのだが、その最後として進化論と創造論の関係を考えることになった。これで経済学部のゼミかという疑問はあるだろうが、進化生物学と経済学の間には深い絆があるので、これでよいのである。というわけで、創造論の参考書として、読んでみる。

(2)カリフォルニア州の教育現場における両説の具体的な対立を追いかけるルポルタージュ。それなりにインフォマティヴではあるが、

  • 両説の関係はどう考えられているか
  • 両説を支持する人々は、どんな根拠にもとづいて支持しているか
  • 両説の対立が大きな騒ぎになる背景はなにか
  • 科学と似非科学の境界はいかに引かれるべきか
  • 教育の機能とはなにか

といった点についてつっこんで述べられておらず、隔靴掻痒。「アメリカの進化思想史」(あとがき)の専門家の手になるものであるはずなのだが…。