『新しい高校生物の教科書』

左巻健男他『新しい高校生物の教科書』(講談社ブルーバックス、2006)
おすすめ。

(1)厨先生こと稲葉くんに「新しい社会科教科書について考えてみよ」と宿題を出されたので、とりあえず「現代人のための高校理科」をうたうシリーズの一冊であるこの本を読んでみた。人類の歴史から始め、生物にかかわる諸問題の提示で終わる、まさに教科書。構成もよく出来ているし、文章もわかりやすい。呼吸と光合成のところは難しかったが、これは、高校で習った生物の内容をすっかり忘れているぼくのせいである。

(2)でもって、同じようなコンセプトの社会科、とりあえず世界史科の教科書を構想できるか、という問題を考えてみた。どうも、理科と、社会科とりわけ世界史科では、直面している問題がちょっと違うようだ。素人の思いつきにすぎないのだが、理科では「基本的な知識の体系的な理解」みたいなものが求められているのに対して、いま世界史科で求められているのは、なぜ歴史を学ぶか、とか、いかに史実を理解するべきか、といった、メタ次元の問題を考える能力ではないだろうか。もちろん、これらを「基本的な知識」といえばいえないこともないだろうが…うーむという感じではある。

(3)そんなわけで、とりあえず「検定外高校世界史」と銘打った企画を、2つの新書の編集者さんに提示してみた。企画のタイトルしか考えてない単なる思いつきだし、今のところアップアップなので実現するとしてもいつになるかわからないのだが、うちお一人からは「酒の肴にしましょう」という好意的(?)な回答が来た。だれか代わりに…。