『アソシアシオンで読み解くフランス史』

福井憲彦編『アソシアシオンで読み解くフランス史』(山川出版社、2006)
いただきもの(槙原さん、またもサンクス)。

(1)アンシアン・レジームから今日に至るフランスにおける多種多様なアソシアシオン(任意団体)を紹介する。「コンフレリー」とか「フリー・メーソン」とか「パリ人類学会」とか「全国退役兵士連合」とか、本当に色々なアソシアシオンの姿を知ることが出来る、インフォマティヴな一冊である。

(2)この本でもっとも重要な指摘は、槙原茂「農村社会のアソシアシオン」にある

フランス革命が制度化した近代市民社会の原則、個人の自由や権利の平等が農村民衆の世界で実質化していくうえで、アソシアシオンがはたした役割は極めて大きかった。換言すれば、アソシアシオンは、農村民衆が自律的に暮し、考え、行動することをおおいに助けた。しかし同時に指摘しておかなくてはならないのは…アソシアシオンが国民統合のベクトルを媒介していた点である(129頁)

という一節だろう。まことに御意。