『大陸と海洋の起源』

ルフレッド・ウェゲナー『大陸と海洋の起源』(竹内均訳、講談社講談社学術文庫、1990、原著1929)

(1)あっという間に入学式とガイダンスとオリエンテーションの季節になってしまった…桜もまだ咲いていないというのに。そういえば、ぼくが大学院に入ったときの入学式で、研究科委員長だった根岸隆さんが大略「みなさんご入院おめでとうございます」ときりだし、満場の笑いを誘ったことを思い出す。あれからちょうど20年、年々歳々花相似、歳々年々人不同である。

(2)それはおいておき、大陸移動説の提唱者ウェゲナーの主著。地質学、生物学、気候学の知見を総合して「大陸は移動する」と喝破した、まさに科学の進化を目の当たりにさせられる一冊である。マントル対流という現象を知らなかったことがウェゲナーの弱点であるといわれることも多いが、逆に、マントル対流を知らないのにここまで論理的に議論を展開できるっていうのは、すごい。