『日本資本主義の思想像』

内田義彦『日本資本主義の思想像』(岩波書店、1967)

(1)稲葉くんの記述に示唆され、本当に久しぶりに再読。「パーリア力作型」やら「火山灰地」やら「市民社会青年」やら、むかし頭をひねった単語に再会して、複雑な気分ではある・・・。

(2)というのは措いておき、とにもかくにも稀代のレトリカーの文章はやはり面白い。たとえば

スミスの市民社会の原型が「経済人の構成する経済社会」であるとするならば、ヴェーバー市民社会の原型は「学問生産者の構成する学問的コミュニティ」だと思います。どちらもモデルの原型はヨーロッパの産業的ミドル・クラスですけれども、土俵の取り方が違う(37頁)

なんて書かれると、一瞬「そうだよなぁ、たしかに」と思ってしまう。