『スキャンダルと公共圏』

ジョン・ブルーワ『スキャンダルと公共圏』(近藤和彦他編訳、山川出版社、2006、原著1995)
いただきもの。

(1)『財政=軍事国家の衝撃』(大久保桂子訳、名古屋大学出版会、2003、原著1989、ちなみに原題は『権力の腱』)で近世イギリス史のイメージを一新した歴史学者ブルーワの論文集。編訳者・近藤さんの手になる、親切な解題つき。

(2)ハーバーマスとコゼレックの所説の比較から始まり、18世紀イギリスにおける公共圏のあり方や、「公」と「私」の境界設定のプロセスを論じる第1章「これ、あれ、他者」が面白い。ハーバーマスとコゼレックの対立は、フランス史研究におけるフュレ・オズーフとシャルティエ・ベイカーの対立とパラレルなのではないか……などなど、イギリス史の専門家でなくても色々なことを考えさせられる。