『ヤバい経済学』

スティーヴン・レヴィット&スティーヴン・ダヴナー『ヤバい経済学』(望月衛訳、東洋経済新報社、2006、原著2005)

おすすめ。

(1)いまさら紹介するまでもないベストセラーの邦訳。計量経済学を使って世の中の「?」を分析する。訳の出来もノリも良く、一気に読める。

  • 人工妊娠中絶は犯罪率を引下げる
  • 子どもは「育ち」よりも「生まれ」である

といった、諸方面の憤激を買いそうな議論がてんこもりで、しかも説得的に論じられていて、感心する。ちなみに、日本だったらどうなんだろうか。

(2)経済学界の片隅の、そのまた片隅に生息しているものとしては、

  • Society of Fellowsの面接試験でノージックに助けてもらった
  • MIT大学院に入学したとき偏微分と常微分の違いを知らなかった

といった、ところどころで紹介されている著者レヴィットの逸話が楽しい(というか、驚嘆する)。それでもいきなり『Journal of Political Economy』に論文を載っけてしまうんだから、違うもんだ……と、当然のごとく嘆息するわたしである。