『東北・その歴史と文化を探る』

花登正宏編『東北・その歴史と文化を探る』(東北大学出版会、2006)
いただきもの(長岡さん、サンクス)。

(1)細々と続いている川内・耳学問セミナー(参加者募集中)だが、先日番外編として仏像ツアーを決行。古代仏像の専門家・長岡龍作氏(東北大学文学部、日本東洋美術史)をツアコン兼ドライバーにしたてあげ、県内の4つの仏像(うち1つは国重要文化財)をみて回るという豪華さだったが、その参考文献がこれ。東北大学文学部の公開講座の講演集である。

(2)この本の白眉たる長岡龍作「みちのくの仏像」は、まさに鎮護国家的な性格を持っていた古代東北地方の仏像のかずかずを見、分析し、解釈し、

  • なぜ《その》仏が選ばれたか
  • なぜ《そこ》に置かれたか

をときあかす。その手際の鮮やかさに驚かされるばかりでなく、宗教学、民俗学文化人類学、そして当然ながら歴史学にひらかれた、文字通りの好論文である。