『フェルマーの最終定理』

サイモン・シンフェルマーの最終定理』(青木薫訳、新潮社・新潮文庫、2006、原著1997)
おすすめ。

(1)数学界の難問のひとつ「フェルマーの最終定理」が生まれ、そして解決されるまでのプロセスを丁寧においかけ、解説したノンフィクション。本当に面白いのだが、どこかで以前読んだような気がしていたら……ハードカバーの翻訳が出たときに速攻で買って読んでいたのだった。記憶力の減退を実感する今日このごろである。

(2)ただし(訳者の青木さんも指摘していることだが)数学と他の科学の違いに関するシンの説明(56-64頁)は、乱暴すぎていただけない。「科学的証明は、どうしても気まぐれで安っぽくならざるをえない……。一方、数学的証明は完全無欠であり、疑う余地がない」(60頁)って、あんた、オイオイ。