『北方世界の交流と変容』

天野哲也他『北方世界の交流と変容』(山川出版社、2006)
いただきもの(吉嶺さん、サンクス)。

(1)文部科学省科学研究費特定領域研究「中世考古学の総合的研究」が主催したシンポジウム「中世総合資料学と歴史教育」の記録集。中世環オホーツク海世界史(中世北方史)について、歴史学あるいは考古学のアプローチを用いた(おもに)大学教員の手になる論文と、こういった北方史研究の成果をいかに高校歴史教育に導入するべきかを論じる高校教員の手になる論文からなる。

(2)どちらかというと、後者のほうが面白い。高校教員と大学教員の連携、あるいは歴史研究と歴史教育の連携が、なかなか進まないなかで、こういった問題を論じるのはとても大切なことだ、と思っているからだ……というわけで、この課題の重要性と困難さを論じる吉嶺茂樹「歴史教育者教育・世界史教育からのコメント」に唸る。

(3)それにしても、こういった連携を担うのは、かつては歴史教育研究者のしごとだったはずだが、このシンポジウムに彼(女)たちの姿がないようにみえるのは、こはいかに。