『憲法九条を世界遺産に』

太田光中沢新一憲法九条を世界遺産に』(集英社集英社新書、2006)
おすすめ。

(1)「憲法九条を世界遺産にしよう」と説く、爆笑問題太田光宗教学者中沢新一の対談集……のはずなのだが、太田が大暴走してほとんど独演会状態。なんたって「憲法九条を世界遺産にしよう」の理由が

面白いのか、つまらないのか、そのお笑いの判断基準でいえば、憲法九条を持っている日本のほうが絶対面白いと思うんです。これは確信できます。無茶な憲法だといわれるけれど、無茶なところへ進んでいくほうが、面白いんです。そんな世界は成立しない、現実的じゃないといわれようと、あきらめずに無茶に挑戦していくほうが、生きてて面白いじゃんって思う。憲法九条というのは、ある意味、人間を越える挑戦でしょう。たぶん、人間の限界は、九条の下にあるのかもしれない。それでも挑戦していく意味はあるんじゃないか。いまこの時点では絵空ごとかもしれないけれど、世界中が、この平和憲法を持てば、一歩進んだ人間になる可能性もある。それなら、この憲法を持って生きていくのは、なかなかいいもんだと思うんです(73-4頁)

だってんだから、そんじょそこらの小ざかしい議論はふっとぶにちがいない。いーぞ、いけいけ。

(2)幕あいとして書かれた太田光「桜の冒険」を読んで、軽い眩暈を感じた。眩暈を感じる読書体験なんて、本当に久しぶりだ……が、これは(暑さによる)睡眠不足のせいだろうか?