『日本とフランス』

薬師院仁志『日本とフランス』(光文社・光文社新書、2006)
おすすめ。

(1)日本(とアメリカ合衆国)は自由を最優先されるべき価値とみなす「自由主義」社会であり、これに対してフランスは平等を最優先されるべき価値とみなす「平等主義」社会である、と喝破したうえで、フランスの鏡に映しだしたときにみえてくる日本の奇妙さを指摘し、きちんと情報を得たうえで将来の社会のあり方を選びとるべきことを説く一冊……おっと、「平等主義」社会フランスの過去と現在を解説することも忘れていない。

それでは、この本で提示される《自由主義vs.平等主義》という対立軸と、三浦信孝『現代フランスを読む』などで提示される《多文化主義vs.同化主義》という対立軸とは、どんな関係にあるのだろうか。

(2)なお、日本を論じる前半では、著者・薬師院さんの

とかいった、日本社会のあり方に対する怒りが爆発する。うーむ暑い、じゃなくて熱い。たしかに、いいなあフランス、好きだなあフランス……そりゃまあいろいろ変なこともあるけど。