『列島史の北と南』

菊池勇夫他『列島史の北と南』(吉川弘文館、2006)
いただきもの(高倉さん、サンクス)。

(1)研究プロジェクト「近世地域史フォーラム」のプロダクト。若手の日本史研究者たちが、北海道・東北と琉球という、近世日本の《ボーダー》の諸相を論じる。ロシア・中国・琉球といった周辺諸国と日本のあいだの《ボーダー》は、国境線のような《ライン》ではなく、一定の幅と面積をもった《エリア》であり、どちらかといえば《フロンティア》とでも呼ぶべきものであったことが、よくわかる。それにしても、境界領域の研究って、流行なんだろうか。

(2)いろいろと興味深い指摘が目にとまり、勉強になる。たとえば、日本(というか、正確には徳川幕府薩摩藩)は、琉球に対する支配権を強めつつ、そのことを清に対して隠蔽するべく異常な努力を払ったなんて、全然知らなかったぞ。