『家族・私有財産・国家の起源』

フリードリヒ・エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』(戸原四郎訳、岩波書店岩波文庫、1965、原著1884)
おすすめ(って、いまごろ……)。

(1)先日の若桑みどりさんの講演会で、話を聞いて「これってエンゲルスじゃん!!」と思ったので、あわてて一読……いやあ、エンゲルスくん、いままで食わず嫌いで敬遠してて、すまなんだ。めちゃくちゃ面白いでないの、これ。まあ、もちろん、きみのタネ本になってるモーガン『古代社会』そのものが面白いってのもあるようだから、その分割引かなきゃなんないかもしれないけどさ。

でも、たとえば、母権制・母系制から男権制・男系制への移行の説明(女性に不利なこの移行を望んだのは、じつは女性だった、という逆説)なんか、ものすごくスリリングで面白かった。母権制・母系制から男権制・男系制への移行と、氏族制から家族制への移行という2つの移行について、もしも順序が逆だったら、人類の歴史はどうなっていたろうか……な〜んてことまで考えさせられたりしたし。

(2)おまけに、これだと、エンゲルスくん、フェミニズムはそのほとんどがこの本の枠組みのなかで、ということはつまりきみの掌中で展開してきた(し、いまでも展開してる)っていえるんじゃない?……って、これはいいすぎか、うん。