カルヴァドス県文書館

(1)日本に帰国。生まれてはじめて時差ボケ解消に失敗し、つらい数日を送ったのはマイナスだった…が、予定では3つの県文書館でリサーチするはずが、気合が入って7つも訪問できたのはプラスだった…が、見たかったドキュメントの保存状況が悪く、あまり発見できなかったのはマイナスだった…が、とにかく「存在しない」ことが確認できたのはプラスだった…という、よくわけのわからない2週間。

(2)せっかく色々と県文書館を訪問したので、関連情報を紹介しておこう。今回は、バス・ノルマンディ地方の中心都市カン(Caen)にあるカルヴァドス県文書館ADC。
名称  Archives departementales du Calvados
住所  61 rue de Lion-sur-Mer 14000 Caen
開館  月曜から金曜8時30分〜17時、昼休みは資料交付業務停止
その他 閲覧可能資料上限は一日20タイトル(cote)
以前高橋暁生さんに大略「カンの北の街外れ、めちゃくちゃ不便なとこにありますよ」といわれていたので心配していたが、なんとすぐ近くまでトラムが伸びていたではないか、ラッキー。国鉄カン駅から中心街、さらにはカン大学を結ぶトラム(A線でもB線でもOK)のコペルニク(Copernic)駅で降りて、ほんの徒歩3分…ただし近くに飲食店がないので、気をつけよう。ぼくはトラムで一つ戻ったところにあるカフェで、タバコの煙にまみれながらサンドイッチをかじったが。

ADCに限らず、最近県文書館はどこも「Gaia」という情報システムを導入している。この場合、バーコード付きの利用者証を作り、それを使って資料を請求することになる。まずインベントリーで見たい資料のメドをつけ、請求番号を確認するのは、これは昔と同じ。

また、県文書館の利用者は、そのほとんどが先祖探しの老人だが、彼らが利用する小教区簿冊は近年デジタル化が進んでいるため、彼らはそれ専用の端末が並ぶスペースに集うことになった。したがって、通常の資料を閲覧する限りは、彼らと席とり競争をする必要がなくなり、だいぶ楽になった。

ADCでは、入口の受付(上記時間中はあいている)で登録し、ロッカーにコートと荷物を置いて2階の閲覧室に入る。閲覧室に持ち込めるのは紙、鉛筆、カメラ、パソコンのみ(これは大体どこでも同じ)。なお、写真撮影には許可が必要になる。閲覧室隣の別室には閲覧室主任が陣取っているが、彼がきわめて親切で資料の状況についてくわしく教えてくれるし、その他スタッフも基本的に親切だ。閲覧室は小さいが、上記の理由で利用者は少なく、仕事をするには十分な空間がある。ただし、資料請求は随時だが、資料の交付は30分に一回だし、昼休みは停止するので、時間配分を十分に考えながらしごとをする必要があるだろう。