『激辛書評で知る中国の政治・経済の虚実』

矢吹晋『激辛書評で知る中国の政治・経済の虚実』(日経BP、2007)
いただきもの(川口さん、サンクス)

(1)すぐれた中国ウォッチャーにして歯に衣着せぬ文章でも知られた矢吹さんの書評・評論集。なんといっても圧巻は、日中国交正常化を実現した田中訪中に関する2つの謎、つまり

  • なぜ毛沢東田中角栄に『楚辞集註』を贈ったか
  • 国交正常化交渉時において「迷惑」という言葉をめぐって生じた日中の対立はいかに解決されたか

を、さまざまな資料をもちいて明らかにする第3章「すれ違いの淵源を探る」だろう。まるで上質な推理小説を読んでいるようで、ぐいぐい内容にひきずりこまれた……が、はっと気づいたらそこは教授会の席だったのは学部長には内緒である。