『「結婚式教会」の誕生』

五十嵐太郎『「結婚式教会」の誕生』(春秋社、2007)

(1)新宗教の建築物を分析するなど、着眼点の鋭さでうならされてきた建築学者・五十嵐さんの新作は、全国に広がりつつある《結婚式用に建設され、宗教的要素をもたないが、教会に酷似した建築物》を「結婚式教会」と命名したうえで訪ねあるき、そこから日本人の結婚観や宗教観などを析出する。結婚式教会はおもにゴシック様式なのに対して、ハウス・ウエディング用の建造物は古典様式が多いとか、いろいろと興味深い指摘にあふれていて、これまた《まいりました》的な一冊である。
それにしても、ハウス・ウエディングの流行とか、結婚式教会なるものの大規模化とか、最近の結婚式事情も随分変わったんだねぇ(遠い目)。なにせここのところ、さっぱり披露宴に呼ばれてないしなあ……。

(2)ちなみに、この本の半分近くの「アウトライン」(242頁)を書いたという村瀬良太さんが「協力」者と位置づけられ、表紙にも名前がないというのは、いかがなものだろうか。