『暴力論』上巻

ジョルジュ・ソレル『暴力論』上巻(今村仁司塚原史訳、岩波書店岩波文庫、2007、原著1908)

(1)革命的サンディカリスムの思想家ソレルの主著。久々の新訳ということで一読したが、それにしてもなぜかくも近親憎悪的な文章が続くのだろうか。まだ上巻しか読んでいないので確たることは言えないが、ひたすらにジョレス批判が続くのは、哀しいというか、侘しいというか、考えさせられるというか、なんというか。しまいには、ジョレスよりはベルンシュタインのほうがマシだといわんばかりのスタンスが表明されるのには、驚かされる。

(2)サンディカリスムと社会主義の関係といえば、つい先日収束したフランスの反年金改革ストである。結局、政府は名をとり、労組は実をとった、ということになるのだろうが、労組を支持するべき左翼諸政党の影が圧倒的に薄かったのは、これまた哀しいというか、侘しいというか、考えさせられるというか、なんというか。
【追記】
二日酔い(接待していただいたのにゼータクいうな、という声あり)のぼく、感染性胃腸炎の娘……という小田中家の連休であったことよ。