『歴史学と歴史教育の構図』

今野日出晴『歴史学歴史教育の構図』(東京大学出版会、2008)

いやぁ教授会があると本が読めていいなあ……というのは措いておき、
■教員がいとなむ教育活動は経済活動の一種である。ただし、つぎの二点について、通常想定される経済活動とは若干異なっている。第1に、【取引される商品は知識であり、供給者は教員であり、需要者は学生(生徒)である】という構造と、【取引される商品は学生(生徒)であり、供給者は教員であり、需要者は父兄や社会(納税者)である】という構造という、一種の二重構造をもっていることである。第2に、前者の構造において、商品(知識)の供給は需要者(学生、生徒)の効用関数を変化させることを主要な目的としていることである。ちなみに「市場vs.フォーラム」(Jon Elster)とか「退出vs.告発」(Albert Hirschman)とかいった二分法は、この点とかかわらせて理解すると面白いし有益かもしれない。この点をもう少し整理してみると……【続く】
といった話を、高校教員の皆さんにしなければならなくなった。さて、教育経済学をカジることになるのだろうか、このぼくが。