『国際立憲主義の時代』

最上敏樹『国際立憲主義の時代』(岩波書店、2007)
おすすめ。

国際法とりわけ国際機構法の専門家、というよりも快著『人道的介入』(岩波書店岩波新書、2001)の著者として知られる最上さんの論文集。『人道的介入』はセンス・オブ・ワンダーと学問的切実さにみちあふれた一冊だった記憶があるが、今度の本は、「国際法」という、いまだに得体の知れない(?)対象を扱っているためか、アーギュメントは単純ではない。
しかし、なによりも、「オレだけが正しい!!」とばかりに自説を声高に叫ぶ輩(それはわたしです、ハイ)ばかりが跳梁跋扈しているかにみえる今日にあって、そのリフレクシヴなスタンス(なんていうとワケワカメだが、要するに学問的謙虚さ)には深く心をうたれざるをえない。
歴史学を生業とする者は第8章「国際機構と平和波動」を一読するべし。視野を広げるためにも、ね。