『山田盛太郎』

寺出道雄『山田盛太郎』(日本経済評論社、2008)
おすすめ……ただし「ヤンマーヘーレン」と聞いて笑える人限定。

■20世紀日本経済学界がうんだ最大の快著/怪著の一冊たる『日本資本主義分析』(1934)の著者・山田盛太郎の評伝にして、彼の経済思想の解説書。

マルクス主義、他ならない講座派マルクス主義が、モダニズム近代主義に転換していく上での、旋回基軸の役割を果たしていた(213頁)

という指摘に、ふかく納得する。
■そして、なによりも、難解で有名な『分析』のテクストを分析し、そこに【マルクス主義構成主義+未来主義(都会主義、機械主義)=ロシア・アバンギャルド】の影響をみてとった点に驚愕。『分析』に詳しい「その筋」つまり土地制度史学会=政治経済学・経済史学会や大塚史学あたりの業界(って、ぼくもそうですけど)の人々も、この指摘にはおどろかされるのではなかろうか。
マジすか。