『ヴェーバーとリベラリズム』

佐野誠『ヴェーバーリベラリズム』(勁草書房、2007)
いただきもの(徳田さん、またまたサンクス)。

■これまであまり論じられてこなかったマックス・ヴェーバーリベラリズム論を、彼のナショナリズム論、民主主義論、民族論、人権論などと関連させつつ論じた書。彼が【支配の諸類型】として、伝統的支配、カリスマ的支配、合法的支配の三つを挙げたことはよく知られているが、じつは当初は四つの類型が構想されていたという指摘に驚く。すなわち

1917年10月にウィーン社会学会でおこなわれた国家社会学をテーマとする招待講演では、ヴェーバー生涯の著作・発言ではただ一度、これら3つに支配の「第四の正当性観念」が付け加えられているのである。この第四の正当性観念は、支配の正統性を被支配者の意思から導き出すものであり、ヴェーバーによれば西洋固有の民主制的な支配形態である……この講演内容についてはウィーンの『新自由新聞』の報道のみで、詳細なことはわかっていない(143-4頁)。

この「第四の正当性観念」は、のちに、ひとつの下位範疇としてカリスマ的支配類型に吸収され、姿を消す……うーむ、知らなかった。