『熟議の理由』

田村哲樹『熟議の理由』(勁草書房、2008)
いただきもの(徳田さん、サンクス)。
■民主主義のありかたをめぐっては、大略

  • 【マーケット&コンセンサス】を重視するスタンスとしての合理的選択論
  • 【フォーラム&見解の対立】を重視するスタンスとしての闘技民主主義論
  • 【フォーラム&コンセンサス】を重視するスタンスとしての熟議民主主義論

などがあるらしい。あっ、ここで【マーケット】とか【フォーラム】とかいうのは、ヨン・エルスターの定義を受けている。んで、このうち前二者の狭間にたたされている第三者を擁護するべく、再検討をすすめる一冊である。
■個人的には【選好の変容】という概念がツボにはまった。とりわけ同概念を

  • 「単峰型選好の形成」
  • 「異なる理由にもとづく同意」

といったポイントにもとづいて豊富化しようとする試みは、正しいと思う。
■それにしても、エルスターというのは、分析的マルクス主義の文脈でも登場するし、いったい何者なんだ?