フランス滞在14日目

8月30日(土)
日本はメチャクチャな天気が続いているらしいが、ここレンヌも一週間ぶりの快晴の一日である。昨日まではセーター姿(!)が目立った街中も、今日は半そでやらノースリーブやらの人びとが闊歩し、タボールThabor公園では上半身裸で日光浴する光景がみられた……が、明日からはまたドンヨリした天気が続くらしい。
昨日は一日中ベッドの中だったが、どうやら回復傾向にあるようなので、そろそろと起きだし、必要な買い物をし、いきつけのケバブ屋で昼食をとり、うらうらと散歩をして宿に戻る昼下がり。
この週末のフランスの話題といえば、ラロシェルで開かれているフランス社会党PS「夏季大学」つまり研修会。党のナンバーワンである第一書記がこの秋の大会で10年ぶりに改選される手はずとなっているが、立候補者(予定含む)が乱立しているため、この研修会でどんな動きがあるか、目が離せなくなっているという次第。いまのところ代表的な候補は、セゴレヌ・ロワイヤル(前大統領候補、ポワトゥ・シャラント地域圏議長)、ベルトラン・ドラノエ(パリ市長)、マルティヌ・オブリ(リール市長)の3人。
このうち、ロワイヤルは一般党員の一部に熱狂的な支持者をもち、ドラノエは国民的人気で頭を抜くが、ともに党内基盤が弱い。ただし、これは、いいかえると、党内の伝統的な派閥構造をとびこえ、国民あるいは一般党員の支持に拠るというスタイルをとっているということだ。また、彼らが第一書記になった場合、それはすなわち次回の大統領選挙(2012年)にPS公認候補として出馬することを意味するし、彼らもその意欲を隠していない。
そうすると黙っていられないのが、このままゆくと干される党内の諸派閥、とりわけ左右双方に位置するファビウス派(左派)とストロス・カーン派(右派)の人びとである。今日のニュースによれば、ラロシェルでは両派の手打ちがおこなわれ、オブリを支持することでまとまりつつあるらしい。これはつまり、それなりに人気と知名度があるオブリ……なんたって「あの」ドロールの娘にして、「あの」週35時間法の生みの親なのだ!!……を第一書記にかつぐが、ただし「第一書記=大統領候補ではない」とする、ということなのだろう。
しかしまあこの辺の派閥力学は、わが自由民主党民主党も真っ青の奇妙奇天烈さである。そもそも、かつて超有能なテクノクラート首相としてフランス経済の近代化をすすめたPS右派ファビウスが、いつの間にかPS左派を代表する位置におさまっているのだから、うーむ。
もっとも、一般党員や国民のレベルでは、こういった派閥力学に対して冷たい視線が投げかけられているのは、日本でもフランスでもかわらない。「派閥の論理」と「人気の論理」のどちらが勝つか、ここしばらく綱引きが続きそうである……が、そうしているあいだにPSの人気は低落しつつあるところが、きみたちはなにしてるんだか、まったく。
今日の教訓:ラロシェルって、観光地観光地しすぎてて、あまり良い思い出がないんですけど。