フランス滞在16日目

9月1日(月)
どうにか胃腸も元気を取り戻したようで、ほっとしつつADIVに急ぐ。今日はまたまた一転して快晴の一日となった……のはよいのだが、全面(!)ガラス張りのADIV閲覧室は、晴れるとむちゃくちゃ暑くなる。今日は、ひどかった。
昼前に、旧知のヤン・ラガデクYann Lagadecが表敬訪問……「ジャン・ルビアンから、お前がADIVに来てるって聞いたから、わざわざ来てみたわけさ」だと……に来る。ヤンもまた、ジャンと同じく、2000年にレンヌで在外研究をした際の研究仲間のひとり。当時は博士候補生だったが、近世近代の西部地方農村社会に関する博士論文を順調に仕上げ、母校レンヌ第2大学の準教授に登用されて今日に至っている。
閲覧室の片隅で彼としばらくボソボソ話していてわかったのだが、

  • 近代(=革命後)フランス農村社会に関する研究は、じつは必ずしも進んでいない。
  • たとえば共同地(入会地)に関する代表的な研究であるナディヌ・ヴィヴィエNadine Vivierの博士論文が刊行されたのは、つい最近のことだ。
  • あるいはまた、農村社会のソシアビリテを考える際にきわめて重要な組織である農業共進会comices agricolesにかんする総合的な研究は、いまだになされていないらしい。
  • とりわけ、近代農村社会に関する研究は地方史的あるいは地域史的なものがおおく、地域間比較、一国的総合、理論的分析、あるいは国際比較といった性格を持つものは極めて少ない。

という状態らしい。日本の若きフランス史研究者諸君、ここに君たちのチャンスが広がってるぞ!(他力本願)
……などとつらつら考えつつ、夕方に宿に戻ると、なんと福田首相が辞意表明ですか!! 安倍前首相の辞意表明を知ったのもフランス滞在中だったし、うーむ、こーゆーのを「セレンピディティ」って呼ぶんですか? (違うって)
今日の教訓:首相が気に食わなかったらフランスに行け。(違うって、それも)