フランス滞在4日目

2月4日(水)
とうとう今日は午前中が雪、午後は一転して快晴、夕方からは雨がしとしと降りつづく、という、わけのわからん一日となった。当然ADIVでしごとをしたのだが、ちょうど昼時が雪で昼食を食べに出そびれてしまい、ひとりさびしく自販機でお菓子(フランスによくある安いマドレーヌみたいなやつ)をかじって飢えをしのいだのだった。さすがにこれじゃ腹は満たせず、帰りに、途中にあるアントラン通りのケバブ屋にとびこんでサンドイッチをかじった……のはよいのだが、「ミント茶はあるか?」と聞いたら「ティーバックならあるけど……」といわれたのには、こりゃまいりました。
夕方には、例によって旧知のジャン・ルビアンがやってきた。一時間ほどカフェでたがいの近況報告をかねて一杯やったが、明日はデモがあるということで、そそくさと帰ってゆくではないの。デモねぇ…しかし、彼は大学准教授なのである。つまり、明日は大学教員たちのデモがあるわけで、これは今日の日本じゃ考えられないシチュエーションといわざるをえまい。じつは、いまフランスでは、現・高等教育担当大臣の名をとった「ペクレス改革」とよばれる大学改革の是非がひとつの政治的社会的な争点となっており、明日は大学をはじめとする教員や学生による「反ペクレス改革」デモやストが予定されている。
ちなみにこのペクレス改革、ジャンによれば

  • 中等教育教授資格(CAPES)を修士号と一本化する。
  • 大学の学長の権限を強化する。

を二本柱とする大規模なものだそうだが、基本的には「大学教育および研究の水準を上げるために規制を緩和し、競争原理を導入する」という、なんかいつかどこかで聞いたことがあるような、いわゆるアングロサクソン新自由主義の流れに棹差している。しかし「新自由主義ダサっ」といってみるのがトレンドとなりつつあるいま、こんなことを言いだす(しかも、ペクレスはつい先日、大略「絶対譲歩しないかんね」と言ってしもーた)なんて、政治音痴というか、極東のどこぞの国の教訓を生かしてほしいというか、なんというか、ねえ。