フランス滞在5日目

2月5日(木)
レンヌは、朝は晴れていたのに、昼すぎには一転にわかにかきくもり、風も強まって嵐となった。そんなわけでまたしても昼食を食いはぐれ、ようやく晴れた15時にとひだして行きつけのケバブ屋にとびこみ(誇張あり)、店員さんがすすめるものを、料理の内容もわからないのに「ウィ、ウィ」(=「とにかく何でもよいから、早く食べさせてくれーい」)といって注文したのだった。
さて、今日はフランスのシステムについての小話でお茶を濁したい。フランスの諸システムの基本的な特徴が「デザイン第一、実用性第二」であることは、日本でもひろく知られている(本当か?)。色彩はすばらしいが、すぐにほつれる服とか、「卵を載せても割れない」なるすごいサスペンションを搭載しているくせに、すぐに故障する車とか……ぼくがしごとをしているADIVも、もちろんその例に漏れない。
前にも書いたが、ADIVでは、資料を閲覧するには、毎朝、受付に利用者証を預け、閲覧カードとロッカーの鍵をもらう必要がある。この閲覧カードとロッカーの鍵は同じ番号であり、また、閲覧室ではその番号の場所(机)に座ることになっている。ロッカーと閲覧カードと席がすべて同じ数字……これは一見きわめてわかりやすく、スマートで、しかも合理的だ。実際、閲覧カードを使って端末で資料を請求すると、資料が交付窓口に到着すると当該席の机上にあるランプがついて「到着」を知らせてくれるという、じつにありがたいシステムになっている。
さて、ぼくはひたすらデジカメで写真を撮る毎日をすごしているが、フラッシュの使用が禁止されているため、手ブレ防止を考えると少しでも明るいところが良いと考えて、窓際の席を所望している。具体的には、10番、11番、30番、31番、50番、51番、70番、71番がそれにあたる。ところが、である。

  • これらの番号の席に座るには、論理的に言って、これらの番号の閲覧カードとロッカーの鍵をもらわなければならない。
  • しかし、まだ移転から2年とたっていないのに、もう閲覧カードやロッカーの鍵の紛失が進んでいる。
  • そして、上記のシステム上、閲覧カードとロッカーの鍵のどちらかが紛失すると、もうその番号の席に座ることは出来なくなる。
  • ぼくが座りたい席も、そのかなりの部分が、受付で「あれっ、ロッカーの鍵(または閲覧カード)がないなぁ、別の番号にしてくれない?」といわれてしまう。
  • そして、結局、窓からかなり遠い席(「30番がいいって言ってたよね、じゃ近い番号ってことで33あたりでいいでしょ」)があてがわれ、気が小さいぼくは何も言えずにそこに座るのだった。
  • しかし、そもそもロッカーの番号と閲覧カードの番号が同じである必要ないじゃん!!
  • 紛失がわかったら、複製しろよ!!

かくのごとく「日本人」らしく実用性第一主義のぼくにとって、毎朝の受付は、じつにフラストレーションたまるひとときである。でも、受付をしているのは、ほとんどは親切なおばさまがたなんだけど、ね。