ディジョン滞在2日目

7月28日(水)
今日も涼しいディジョン。今日も眠い小田中。
それでもどうにか8時50分にADCO入口前に行けば、いつものマダムといつものムッシュ(この2人は、定年退職後の悠々自適の時間を、ADCOに日参し、アマチュア歴史家として自分のリサーチをしがてら、他の閲覧者のサポートをするという一種のボランティア活動に充てている「見上げた心意気と思し召さずや」的存在である)、さらには、昨日不在だったのがADCO中の噂になった=ほぼ毎日をADCOで過ごしている博士候補生(法制史)イザベルもやってきて、常連の皆さんの顔がそろった。
今日は「昨日もお願いできたから、今日もお願いできますよね」と、既成事実をバックにちょっと強気に出て、11箱の一気貸出しを続けてもらった。ちなみに「11箱」というのは、資料を運ぶ台車の最大容量である。
これを2回続け、さらに3箱やっつけて25箱で15時。昼食をとらずにぶっ通しで資料をめくっていることもあり、やはりこの辺が限界のようだ。あとは、とりあえず何かを腹につめこんだあと、昨日の夕方にグランジエ広場の本屋で買ったベルナール・ラシェーズ他『1958年5月』(レンヌ大学出版会、2010)を読むことにしようか。そのあとはモーリス・オランデル『歴史なき人種』(ガラド、2009、初版2005)あたりになるだろう。
【追記】
そんなわけで、1日25箱というノルマに駆られ、撮影マシンと化す(だけで、読むのは日本帰国後の)日々が続くことが予想される……が、それでも「ノリ」を感じられるところが、実際に古文書を開けることの最大のメリットである。
たとえば、今みている「第二帝制期市町村議会選挙関連文書」についていうと、まず気がつくのは、イル・エ・ヴィレヌ県文書館(ADIV)ではあまり資料がないのに、ここADCOではべらぼーに資料が残っていることだ。
この違いの理由としては、

  • コートドール県の行政官(市町村長、治安判事、郡長、知事、アーキヴィスト)は、やる気満々だった。
  • ADIVの資料が、なんらかの理由で大量に紛失した。

など、様々なものが考えられるだろう。
しかし、全体的な「ノリ」からは、これらとは別の理由があることが、うすうす感じ取れる。これを言語化し、説得的に論理付けること……それが歴史屋のしごとのコアになる。


そう「コアになる」のだが、それに手を付けられるのはいつの日か……うーむ。