ミシェル・ヴォヴェル、健在。

しごと帰りにふらっと本屋に立ちよったら、新刊の平積みコーナーに『村の大革命』(La Revolution au village, Editions de Paris、2013)なる本が並んでいる。おっと、これはモーリス・アギュロン(Maurice Agulhon)の名著『村の共和制』(La Republique au village, Plon, 1970)のもじりか?、おいおい、などと思いつつ手に取ると、なんと!! 著者の欄に「ミシェル・ヴォヴェル(Michel Vovelle)」の名があるではないか!! あのヴォヴェルの新刊とは……。
ヴォヴェルといえば、1982年にアルベール・ソブール(Albert Soboul)のあとを継いでパリ第一大学・フランス革命史講座の担当教授になった革命史研究の第一人者。1989年の革命二百周年に際して来日し、今はなき御茶ノ水の旧・日仏会館で開催された記念シンポジウムでしぶいトークを聞かせてくれたことは忘れがたい(が、あれがほぼ四半世紀前になるのか、いやはや)。
そんな彼も今年で80歳、新刊とは元気だなあ、ま、でも、これまでの論文をまとめた論集か、あるいは革命の概論か、そんなところかねえ……と思いつつ「序文」に目をやると、な、な、なんと!!
いやはや、これが、革命前後の時期における南仏ガール(Gard)県(県庁所在地はニーム[Nimes])の一寒村サン・ジャン・ド・マリュエジョル(Saint-Jean-de-Maruejols)に関するモノグラフ。しかも全編が書下ろしという素晴らしさ。さっそく買って宿に持ちかえり、頁を繰りはじめたことは言うまでもないだろう。
ヴォヴェルは、1750年代から1810年代に至る時期のサン・ジャンにおける村人寄合いの議事録を偶然=夫人の実家の蔵にあった……すごい……のを発見して読解し、それをもとにして一書を著した。喜寿を過ぎてなお、歴史学者の血が騒いだのだろうか。


すべてこれ「うらやましい」のひとことである。