グローバル化は「苦労と危険」と隣り合わせである。

今週(先週?)は、年に2回のお楽しみ=東芝の幹部候補生研修があり、新横浜2泊3日の旅とあいなった。受講生諸氏全員(&ぼく)が研修センター内の宿泊棟に後泊するので、もれなくセンター内飲み会が付いた、研修本体だけで11時間半(9:00-20:30)の一本勝負。体力的には結構こたえるものがあるが、まぁこれは知命のお約束。今回も、終了後しばらくは声が出ず、ついでに、翌日はどうにも体が言うことを聞かず絶賛体調不良となり、東京の会議をパスして仙台に戻らざるをえなかった。
それでもメーカーの、それもエンジニアが多数(今回は2/3)を占める諸氏に「外国の歴史って面白いんですよ。役に立つんですよ。ひとつよろしく」と説得にかかるのは、歴史で禄を食む者にとっては、実にスリリングにして貴重な体験である。それでは、さて今回はどうだったか。やがて手交される成績表……じゃなくて受講生アンケート結果を、楽しみ半分不安半分で待つのである。
ちなみに、研修のなかでぼくにとって一番楽しく、また受講生諸氏にとって一番有益なのは、じつはぼくの講義ではなく、諸氏が異文化とつきあう際に経験した苦労話を交しあう「苦労話大会」の時間だろう。考案したのはぼくだが、われながらなかなか良く出来た企画だと思う(エッヘン)。今回はじつに(なんの?)水準が高く、やはりグローバル化は「苦労と危険」が伴っていることを思い知らされた。また、苦労話の舞台も北米、南米、アフリカ、東南アジア、東アジアと世界各地に広がっており、日本のメーカーの「グローバル化」の進度を実感した。ビジネスにかかわることゆえどこまで書いてよいのかわからないので、内容の詳細に立ち入ることは避けるが、ジャカルタの自宅ガス漏れ爆発事故(マジすか?)とか、どれもすごすぎ。
そんなグローバル化の尖兵(失礼!!)たる諸氏にとって、外国史の知識は有益たりうるのか……「役に立たない」と言われやすく、またみずから「役に立たない」ことを良しとしがちな外国史研究の片隅にくらすものとして、ひそかにわが身を反省しつつ、宿泊棟の夜は更けてゆくのであった。
こんな貴重な経験をする機会を提供してくださったプランナの南さん、サンクス。異動後も、いずれ、また、ぜひ。