五月病

憲法記念日である。
4月から増えた肩書のうち、ひとつが「副理事」と書いて「がくないぎょうせいさくぶんがかり」と読むことが、着任してようやくわかった。学内行政作文が苦手なのはうすうす認識していたが、われながらこれほど無能とは……というわけで、着任一か月にしてはやくも命の洗濯が必要な状態となり、連休の中休みに、発作的に「そうだ、温泉、いこう」。
自慢じゃないが風呂嫌いで、シャワーさえあれば生きてゆけるぼくとしては、自発的に湯治に行きたくなるなんぞ、生まれて初めてのことであった。いやはや前代未聞(当社比)、まさに五月病である。
しかし近場の温泉を調べると、連休はどこも混んでるし、高いんだね、パトラッシュ、ぼくは知らなかったよ……「じゃらん」でようやくみつけたのは、小さい窓しかない3畳強(!!)のシングルルームで、まさにビジネスホテル仕様。それでも、露天風呂で陶然というか唖然・茫然・呆然とし、狭い部屋で土佐弘之『野生のデモクラシー』(青土社、2012)を読む一泊二日。
かくして、また学内行政作文のための休日出勤が始まるわけである。


閑話休題
1月に早逝された工藤光一さんだが、彼を追悼するセミナーが、6月21日、彼の勤務先だった東京外国語大学で開催されることになり、ぼくにも「なんかしゃべれ」という依頼が来た。学内行政作文するよりは工藤さんの業績に関するトークのペーパーを書くほうがはるかに生産的……じゃなくて気分がのるので、学内行政作文の合間をぬって書いていると、書いても書いても終わらない。しかし、そもそもまだ持ち時間も確認していないというのに……というわけで、四百字40枚を超えたところでストップ。おお、われながらすばらしい作文能力!! この能力を学内行政作文にも生かしたいところである。
そんな現実逃避の産物たる小田中直樹「〈政治〉の〈文化〉から〈政治的なるもの〉の〈文化変容〉へ:工藤光一のフランス史研究によせて」(東北大学TERGディスカッション・ペーパー336、2015)がこちら[PDF format]。セミナーの日付が20154年6月21日になっているのは、これは五月病のご愛嬌ということで。