先は長い。

7:15モンペリエ発の各駅停車に乗り、8時ちょうどにニーム市文書館。11:30まで備え付けのパソコンで資料目録からデータをおとし、古本屋でニーム関係の本を買って、あとは宿で資料リストを作成するべくモンペリエに戻るだけである。
駅に着くと、乗る予定の各駅停車の発車まで15分ある。好天で喉が渇いていたので、駅前のカフェに飛び込み、テラスで「白のハーフ(アン・ドミ・ブランシュ)」を注文。「ハーフ(アン・ドミ)」といえば「ハーフパイント(フランスでは250cc)の生ビール」、「白(ブランシュ)」といえば小麦で出来た白ビール、したがって「白のハーフ」は「ハーフパイントの白ビール」と相場が決まっているはずなのだが、数分たって出てきたのは「ハーフパイントの白ビール」ではなくて「ハーフリットル(500cc)の白ワイン」だった。なぜだ? どうも「ブランシュ」の語尾の発音が小さくてウェイタが聞き取れず「ブラン」ととられたらしい。「アン・ドミ・ド・ブラン」だと、たしかにこれは「ハーフリットルの白ワイン」である……いやはや情けなし。
しかし、悩んでいてもしかたない。残すのはもったいないので10分で9割がた飲みほし、そのまま各駅停車に飛び込んだが、車内で半分意識を失っていたのはここだけのヒミツである……が、良い子はこういう飲み方をしてはいけません。ダメ、ゼッタイ。もっとも電気系統の故障で、ホントは30分でモンペリエに着くところが90分かかり、昼寝できたというのは、これはケガの功名というべきか。


去る月曜日から、かくのごとくニーム市文書館でしごとをしている。ホントはモンペリエの図書館で地元紙『ミディ・リーブル(Midi Libre)』を読むつもりだったが、これがマイクロフィルム化されており、しかも日刊紙なので一か月分で2リール。とても短期間にやっつけられる量じゃないことがわかり、急遽仕事場の変更を余儀なくされたのであった。
ニームは人口15万人と、モンペリエの半分ほどの大きさの町だが、古代ローマ時代以来の歴史を誇り、中心街には結構観光客があふれている……が、市文書館にいってみたら、職員は4人!! 資料保管庫が狭いせいか、閲覧室にまで資料が入った箱があふれ出ている。おかげで閲覧スペース=すわれる椅子は2人分しかないという状況で、モンペリエとずいぶん違って驚かされた。
それでも、館長のヴァゼイユさんはサンパなプロで、あれやこれや教えてくれるし、なによりも資料目録(インベントリー)が完全に電子化されている!! 資料目録を収めた備え付けのパソコン(1台しかないけど)の前にすわり、資料目録ソフトを立ち上げ、キーワードを入れると、関連する資料番号がだーっと出てくる。あとは、それをPDF化してUSBメモリに落とせば一丁上がり。残念ながらパソコンにはアクロバットが入っていないのだが、データを宿にもちかえって自分の(アクロバットが入っている)パソコンで加工すればよいのだから、さほど問題ではない。こんなに短時間で資料リストが出来るとは、これは、これは、すさまじく楽だ。
おまけに、なんと開館が8時。12時から14時までは昼休みで閉まるが、午前中だけで4時間しごとが出来る。ホントにここは南仏なのか? 信じられん。
じつは、ニームプロテスタントの町なのだった。やっぱり「プロテスタンティズムの倫理」は正しかったんだね、パトラッシュ、ぼくは知らなかったよ。


さて、明日もニームニームでも都市計画(urbanisme)関係の資料はたくさんあるようなので、どう転んでも先は長い。