次著執筆進捗状況報告

【9月24日】
というわけで、約40日間で四百字400枚のラフを書きあげた。おお、やれば出来るじゃん、自分。お祝いに、明日は一日オフにして、推敲は月曜日からということにしようか。


【2016年8月20日・前口上】
地中海性気候のさわやかなるモンペリエニームから熱帯化しつつある日本に帰って1週間。次々と台風が襲来し、さすが熱帯である。湿度に弱いぼくにとっては、ウームだなあ、この天候。
さて、渡仏前に大体の債務を返済したので、いよいよ敗戦71周年の8月15日を期して、当座残された最後の債務たる「経済史の単著教科書の書下ろし」を始めた。
もっとも、ほぼ準備ゼロで「書いては調べ、調べては書く」という自転車操業なので、放っておくと挫折する危険性がないわけではない。そんなわけで、尊敬する三中信宏さんのご託宣に従い、進行状況を公開することにした。ちなみに

  • 経済史の単独執筆教科書。入門=学部1・2年生レベル。与えられた分量は、大体メドが四百字400枚。それゆえ、大体40枚×10章とする。それに「はじめに」と「おわりに」を付すつもりだが、じつは目次案もなく、全体の構成もまた「走りながら考える」状態。
  • 締切は2017年3月31日。大体6枚を1項とする=6項(+各章に文献案内)で40枚で一章になる。これを、平常運転の=出張や過度に会議・講義が集中していない日のノルマとする。そうすると実質70日で終わるので、さすがに締切はクリアできるのではないだろうか。

という甘い見通しを立てた。


さて、どうなるか。

ヨーイ、スタート!!

  • はじめに

8月15日(月):6枚。
8月16日(火):3枚。これで「はじめに」は終了。

  • 序章

8月16日(続、火):12枚。なぜか気合が入って合計15枚。なぜだ。
8月17日(水):14枚。翌日が会議その他で使えなくなったので、夜に翌日分の執筆を前倒ししたため増えた。
8月20日(土):とりあえず6枚。
→その後、夜になって「明日の分もやって、明日は楽(らく)をしよう」と不埒な気をおこし、さらに8枚書き、合計14枚。これで序章は終了。人間って、やれば出来るんだねパトラッシュ。ぼくは知らなかったよ。

  • 第1章

8月21日(日):6枚。夜になり、やっぱりノルマを果たしてしまう小心者のワタシ。でも「人類の曙」、なにをどうモデル化せよというのか、自分でもよくわかりません。
8月22日(月):6枚。台風接近の報に怯えて自宅勤務を決め込み、朝7時前から書きなぐる一日。
→しかし、昼になっても、まだ台風が来ないじゃないか!! 台風到来遅延記念(?)としてもう6枚書きなぐり、合計12枚。生産者行動理論はちょっと飽きたので、あとは別のしごとをしよう。
8月23日(火):6枚。台風一過なれど、ハーディン1968年論文を読んでオナカイッパイ。「産む自由」の制約ですか、そうですか。続きは明日にしよう。
8月24日(水):8枚。図をハンドライティングで5つ描いたので、もう結構です。
8月25日(木):本文4枚+読書案内4枚で合計8枚。ジャスト40枚で、第一章は終了。次は紀元前8000年か……はやくマトモな経済史教科書になりたい。

  • 第2章

8月26日(金):6枚。まだ新石器時代
8月27日(土):8枚。新石器時代、終わる。これで「人類の曙」から「文明の曙」に前進ということか、いやはや……というのは措いておき、やっぱダグラス・ノース、すげえ。
8月28日(日):9枚。起きたら正午すぎで「これも台風のせいか」と思いつつ、「文明の曙」を迎える。ちょっと長くなったが、これでようやく「普通の経済史のテクストが取扱う内容」に入ることができる……か?
8月29日(月):8枚。仙台直撃が予想される台風接近の報に怯えつつ、まだ「文明の曙」で足踏み。台風も足踏みしようよ、頼むから。明日こそはまくるぞ!!、と決意しつつ、しかし、明日、日本でもっとも弱い鉄道・仙山線は動くのだろうか(こういうとき、免許レスはつらい)。
→その後、夜になって、台風接近祝いということで、さらに6枚。一気に14世紀まで進む。たった6枚で一万年近く進むとは……われながらビックリ。これで、今日は合計14枚。第2章は、あとは読書案内のみ。
→さらに時は過ぎ、読書案内だけ残すのもパッとしないので、3枚書いて合計17枚。ジャスト40枚で、これにて第2章は終了。こんなに進んだのも、みんな台風のおかげです(ウソ)。

  • 第3章

8月30日(火):6枚。「経済史教科書」の記述が、「経済史」全体じゃなくて、ぼくの土地カンがある「西洋経済史」限定化しつつある今日この頃、皆さまにはいかがおすごしでしょうか。台風が運んできた生暖かい空気のなか、ぼくは元気です(強がり)。
8月31日(水):8枚。消費者行動理論の「はじめの一歩」。しかも、まだ終わらない。どこが「経済史の教科書」なのか、40字以内で述べよ(句読点含む)。
→はやく経済史らしい内容に戻りたいので、帰宅してからさらに6枚書き、消費者行動理論の「はじめの一歩」を終わらせる。これで今日は合計14枚。
9月1日(木):6枚。主体均衡論の前半なので「経済史らしい内容」といえるか否かは「?」だが、今日は午後から教授会なので、これで終わり。
9月2日(金):6枚。主体均衡論が終わり、次はいよいよ18世紀である。ようやく経済史っぽくなってきたか?、という気もするが、テーマは「低賃金の経済論」なので、どこが経済史っぽいんだか。でも、午後はマンデヴィルとアダム・スミスとロシア史(山川出版社・世界歴史大系)を読まなきゃならないので、今日はここまで。
9月3日(土):本文4枚と読書案内4枚で、合計8枚。ジャスト40枚で第3章は終了。おお、来週はいよいよ折り返し点たる第4章である。ス・テ・キ。

  • 第4章

9月4日(日):9枚。「資本主義の成立」には、さすがに力が入る。それにしても目覚めたら15時……しばし熟慮のあと、デスクに向かう夕方。夏の疲労が爆発しているのだろうか。しかし、疲労した記憶はないのだが。
9月5日(月):7枚。「労働市場の成立」を終え、次は「資本主義の成長」だが、今日は「ラテン・アメリカ史」(世界各国史山川出版社)を読まなきゃならない(なぜ?)ので、ここまで。
9月6日(火):8枚。これでどうにか明日は「無制限労働供給モデル」に進むことが出来る。午後は(さすがにそろそろ)授業の準備をしなきゃならないので、きょうはこれまで。
9月7日(水):10枚。「無制限労働供給モデル」ファンなので力が入ったが、疲れた。午後は、会議三昧の予定。
9月8日(木):本文4枚と読書案内2枚で、ジャスト40枚。これにして第4章は終わり。午後は東京で別件(共著『世界史』)の出版最終打合せなので、台風につっこんでゆくことになるのだろうか?

  • 第5章

9月9日(金):導入部を6枚。昨晩は東京泊だったので、仙台の豪雨(30mm/hというのは、この地では稀である)は避けられた。ラッキー。でも枕がかわると眠れないので、アンラッキー。
9月10日(土):6枚。今日は、残りの時間は、授業の準備と別件たる『世界史』の追加部分執筆で終わるであろう。
9月11日(日):7枚。リスクとインセンティヴの議論は面白い……が、先は長い。
→最高気温23度という布団日和の一日ゆえ、ひたすらに昼寝する午後を経て、ようやく夕方になって明日は一日会議三昧であることに気づく。こりゃ何もできないだろうと判断し、「前倒し進行」で明日の分を6枚書く。これで、今日は合計13枚。
9月12日(月):夕方にどうにか時間をみつけ、4枚だけ書く。そういえば、明日から新横浜に出稼ぎではないか。
9月13日(火):夜中から明け方にかけて結構な降雨。とうとう仙台まで熱帯化しつつあるのだろうか。靴をぬらしながらどうにかオフィスにたどり着いて本文7枚と読書案内4枚を書き、これで第5章はメデタク終了。ようやく産業革命である……が、これから会議のあと出稼ぎだ。

  • 第6章

9月15日(木):出稼ぎから昨夜遅く帰宅し、今朝から復帰してとりあえず6枚。午後は教授会なので、今日は「もはやこれまで」。
9月16日(金):出稼ぎ先でどうにも不調となり、どうにか仙台に戻って昨日通院したら「血栓性外痔核」と診断され、のけぞる。先生は「これは痛いね〜〜〜」と感服したあと、おチャメなのか慰めの言葉なのか「痛いけど、治るから、これ」なる言葉をかけてくれたが、続けて「一ヶ月ぐらいかなあ」。喜んでいいのか、悲しむべきか。長時間座っていられないので、立ったり座ったり挙動不信感満載のまま、9枚。ソローモデル、やはり美しい。
9月17日(土):痛む×××(自主検閲済み)をなだめつつ、ソローモデルの続きを11枚。今日の残り時間はインカ文明のお勉強(なぜ?)である。
9月18日(日):朝から7枚。三行革命……じゃなくて産業革命(三行革命とは、古い掛詞であることよ)。
→午後になり、えーい、残りの本文4枚と読書案内3枚をやっつける。合計14枚で、今日は終了。これで第6章も終了。

  • 第7章

9月19日(月):朝から6枚。いよいよ第7章に入り、19世紀後半である。それにしても×××(自主検閲済み)が……いやはや。
→午後になって、台風接近の報を聞きつつ、もう6枚。19世紀後半といえば大企業、大企業といえば独占、独占といえば不完全競争理論である。やっとここまできたか。
→中小企業の行動様式について説明しわすれていたことに気づき、さらに8枚。合計で20枚。ヘロヘロ。
9月20日(火):自然独占について8枚。チョー迷走し、疲れはてる。やっぱり経済学、向いてない。
→夕方になって全面的に間違った理解をしていたことに気付き、書きなおして6枚に後退。やっぱり経済学、全然向いてない。
9月21日(水):独占企業の意思決定で7枚。ネタが尽きつつある感がハンパない。
→そういうときは「前倒し進行」というのが、フランスとつきあっているなかで学んだ生活の知恵。「所有と経営の分離」と「顕示的消費とギッフェン財」を殴り書いて8枚、これで合計15枚。あと第7章は読書案内を残すのみ。ヘロヘロ。
→さらに前倒し進行は続くよ。読書案内を2枚でおさめ、これで第7章は完了。

  • 終章

9月22日(木):導入として前口上を6枚。
9月23日(金):経済史学史を6枚。今日は会議三昧なので、これにて終了。
→「経済史学の誕生」と来たら、今度は「経済史学の発展」だろう。てなわけで、会議の合間をぬって、もう6枚。これで今日は12枚。
9月24日(土):日本の経済史学史を7枚。ネタと気力が尽きはじめている感、ありあり。
→他にすることはないのか!! ハイ、ありません……ということで、こうなったら「経済史学の現在」を独断と偏見とハッタリで5枚にまとめる。そんなんで良いのか? ハイ、良いんです。
→ここまで来たら、やるしかない。まとめを4枚、読書案内を4枚書いて、終章は終わり。

  • あとがき

9月24日(続、土)
当然、これも一気に書いて、イッツ・オーバー。あとは推敲するのみ。