レ・ミゼラブル(新プロダクション)


週末は、横浜はみなとみらいで元教え子(ゼミ生)の披露宴。新郎新婦は小中(高校は別だったらしいが)大の同級生ということで、ほのぼのとした良い雰囲気の披露宴だった。写真が披露宴の光景だが、主菜は子羊のクスクスだった……というのは(もちろん)冗談で、これは過日の中野「カルタゴ」における大学入試センター試験作題委員同窓会の一幕である。
そんでもって、ちょうど帝国劇場でミュージカル「レ・ミゼラブル」が始まったところだったので、ついでに=行きがけの駄賃でみてきた。2011年以来ということは6年ぶりであり、また、2013年に音楽・セリフ・台本以外を一新したので、今回が初めての新プロダクション参戦である。
旧プロは、ちょっとヴィクトル・ユゴーの原作に寄りかかっているところがあり、原作がわかっていないとツライ場面が散見された。これに対して新プロは、舞台装置、振り付け、歌い方などで場面の意味をクリアにする努力がなされたようで、わかりやすくなっていた。ただし「わかりやすくした」は「単純化した」とほぼ同義であり、「こんなに単純でいいのかよ、ホントに?」と感じる機会があったこともまた事実である。ちょっと抽象的な表現になってしまったが、「レ・ミゼラブル」ファンであればわかることであろう。いすれにせよ、エンディングで例によって滂沱の涙と化したことはいうまでもあるまい。
それにしても旧プロの初演(1987年)から数えて30年。ぼくがはじめてみたのは、たしか再演の1988年。当時の主要配役は、鹿賀丈史滝田栄岩崎宏美島田歌穂野口五郎斉藤晴彦鳳蘭、それにコゼット役は鈴木ほのかだっただろうか……ときは経つのである。
それでも、1832年のパリ反乱を後半の舞台とする「レ・ミゼラブル」は、近現代フランス史研究者の端くれたるぼくにとって、つねにマストである。1832年反乱は失敗に終わるが、その経験は、16年後に二月革命として結晶する。そういえば旧プロのモチーフは「時代はまわる」であった。そしてまたこれは、たしか中島みゆき「時代」のモチーフでもなかったか。