アーカイヴァル・ワークとはなにか(5)。

月曜日(12日)は、エロー県文書館は休館日なので、しばらく(眠いので)ためらったのち、7:14の各駅停車で隣県ガールの県庁所在地ニームに出かける。いずれ同市についてリサーチしようと考えているので、主要資料が保存されているニーム市文書館に「ご機嫌伺い」に行くのである。

ちなみにモンペリエの地方(市、県)文書館が10時開館なのに対し、ニーム市文書館は8時開館!! なんたる勤勉さか。この2時間の違いは、きっと

宗教的な理由

に因るものだろう。モンペリエカトリック都市だが、ニームプロテスタント(いわゆるユグノー)が優勢な都市なのである。おお、こんなところでマックス・ヴェーバー・テーゼが実証されるとは!!

モンペリエニーム間は各駅停車で30分なので、ちょうど開館時間にドアの前に立つことになる。館長のヴァゼイユさん、秘書のジョルダン、出納係のフォフルノさん、そして受付の男性(名前失念)という4人体制はかわっていない。閲覧用スペースは、前回は4人分だったのが、今回は6人分(つまり椅子が6脚)に増えている。「スゴイじゃないすか」と言ったら、ヴァゼイユさんに「前は閲覧用机の上に箱を積み上げていたんだけど、机をどけて、床から箱を積みかさねたんだよ」と返された。とにかく資料を置くスペースが足りず、町はずれに臨時資料保管庫を借りたということだった。いやはや。

「なにしに来たのかね?」と聞かれたので「エロー県文書館は月曜日が閉館なので、情報収集に来ました」と答える。ヴァゼイユさんは「なに? 県文書館のくせに、閲覧室が火曜日から金曜日まで4日間しか開かないのか? マジか?」と仰天するので「いや、月曜日は資料の整理日なんじゃないかなあ……」とフォロー。

ところが、さらに「朝10時に開館だろ? 夜は19時ぐらいまで開いてるのか?」と聞かれたので「いや、18時。でも、昼休みがないから、そんなもんじゃないかと思います」とフォローその2。じつは、ニーム市文書館は8時から17時まで開館しているが、途中12時から14時までは昼休みで閲覧室が閉まるのだ。

そのことを指摘すると、ヴァゼイユさんは「いやいや、でも、キミみたいに、はるか地球の裏側から閲覧者が来た場合は、職員が交代に昼休みを取るとかして、閲覧室をノンストップで開けてあげてもいいぞ」とつっこんでくる。親切すぎますって、それ。

このヴァゼイユさん、長く文書館長を務める「ニーム市文書館の生き字引」的存在で、あまりにも資料に精通しているため、資料について質問すると返事が止まらなくなる。しかもしゃべるのがムチャクチャ早く、機関銃のように情報が降ってくるので、ぼくみたいにフランス語「?」人間にとっては「質問の中身に気を付けよう」なのは、ここだけのヒミツだ。でも、彼がいるうちにリサーチを始めたいものだ。きっと強力な援軍になるにちがいない。

ちなみに、この「ご機嫌伺い」すなわち情報収集、これもまたアーカイヴァル・ワークの重要な一環である。