おしごと。

オンライン雑誌『現代ビジネス』に、最近フランスで話題(?)の「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)」に関する小文を載せていただいた。

 

 

gendai.ismedia.jp

 

 

「この規模の騒動は、フランスでは、ほぼ10年ごとに生じているので、大したことなし」というミもフタもない結論になってしまったが、しかし、これでは「それじゃどうすればよいのか?」という問に答えていないではないか。

答は一択:「対抗欧州(ソーシャル・ヨーロッパ)の構築」あるのみ。

ちなみに3000字強の小文だが、学部ゼミの開始時間が迫っていたため60分で一気にやっつけたというのは、ここだけのヒミツ……なのは、頭のなかがモンペリエはラ・ペルゴラ団地の改修工事(執筆中のホームグラウンド論文のテーマ、しかも慣れないおフランス語だい!!)のことで一杯だからなのだった。

 

 

なお、そんなわけで言葉足らずの箇所が多々あるため、ここでちょっと付言しておきたい。

-欧州連合と庶民の関係を「相対立する関係にある」という単純な図式で捉えるべきではない。拙文で言いたかったのは、経済政策の領域に限定し、かつ根本的なレベルで考えると、前者は後者に冷たくならざるをえない、ということにとどまる。具体的で個別の政策・政治の次元では、譲歩や妥協の余地はある、ということである。

-「マクロンは<反庶民>であることを運命付けられている」と書いたが、これは、彼が、欧州統合懐疑派が優越する時代に欧州統合支持派の代表格としてふるまわなければならない、という時代背景のなせる業である。欧州統合が順調に進んでいたら、彼とて緊縮財政を緩め、庶民に一定の配慮を示す余裕を示せたかもしれない。しかし、現況では、それは無理な相談なのである。

-欧州共同体や欧州連合が緊縮財政を採用した理由は、中間層・エリートがこれら組織を支配しているからという単純なものではない。この辺はいろいろと小難しくゴチャゴチャしているので、恐縮だが近刊拙著をご高覧いただきたい。